+ 中東の眠らない国

エミレーツ航空を利用したので、ドバイ(UAE)でトランジットとなる
近年急激に開発が進められており、日本のテレビ等でもたびたび取り上げられていたので個人的にも気になっていた場所
今まで訪れた空港(含日本)の中で最も豪華絢爛だった
もはや空港の機能を遥かに逸脱している

一言で感想を言うなら、「超リッチ」 あと広すぎ


 ドバイ国際空港 午前5時

 噂には聞いていたが、かなり浮世離れしたところ
 空港内に椰子の木を突き立てちゃうセンスが素敵!
 機内で流れていたドバイ紹介ムービーも相当なゴージャス仕様
 いろんな意味で一見の価値あり
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/10秒 - F/3.5,露出補正:0EV,感度:ISO 200


 ドバイ空港その2

 空中にはUFO(?)が浮き、路上ではいたるところでポルシェやBMWなどが当たる宝くじが!
 ツッコミどころ満載の空港内はフライト待ち時間もあっという間
 去年のモスクワ空港とは別のベクトルで話のネタに困らないところでした
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:20mm,速度:1/20秒 - F/3.5,露出補正:0EV,感度:ISO 100



+ 一路、東へ・・・

ついにシリアに到着
ダマスカスの国際空港に到着して入国審査も無事にパス。荷物も無事。よし、オッケー
まずは街までの移動手段を確保すべくタクシーの斡旋所を探す
今回の計画ではダマスカスに寄るのは時間をロスするだけなので、できればここでパルミラ行きの足をゲットしたい
他の空港に違わずここでも空港出口にてタクシー斡旋所のカウンターを発見。けど屋台みたいで結構小さいな・・・
カウンターにはおじいちゃんが一人。こちらと目が合う
「車だな、オーケー分っているさダマスカスだろ」そう言わんばかりのオーラがすでに出ている

「パルミラへ行きたいんだけど・・・」 とりあえず言ってみる

「パルミラ? ・ ・ ・ ああ、タドモールね。マジで?遠いよ?」 お、ちょっと動揺した
料金表らしきものを取り出して地名と値段を一生懸命探し始める。やっぱり空港からパルミラ直行というのはレアなのだろうか
「タドモールまでだと4000SPだ」 おお一応車は出してもらえるんだ。けど4000SPが幾らなのかサッパリ分らん (まだレートも頭に入ってない)
とりあえず知ってる通貨に換えてみる 「USドルでいい?」 「それだと80ドルだ」 1万円近くするんだ・・・
ちょっと高くない?と悩んでいると、「パルミラって遠いんだよ? ほら、ここにも4000ってなってる」と料金表をこちらにも見せてくれる
いや、数字アラビア語で書かれてるから全然読めないんだけどね・・・まあ4桁っぽかった (→ この一件でアラビア語の数字を覚なくては!という気になった)

断ってダマスカスへ向かってそこでパルミラ行きの車を探すという手もあったけど、時間を相当ロスする恐れがあるので却下
当初の目的通りパルミラへ最速で到達することを最優先とすることを再確認
空港価格ということもあるかもしれないが、そもそも旅のスタートは気持ちよくきりたかったので価格交渉とかする気は最初から無く、
とりあえず80ドルが二人分の価格ということだけ念のため確認して、それで了承。いざパルミラへ!


 旅のはじまり

 パルミラへ向かう車中から撮影
 見渡す限り一面の荒野をただひたすらに東へ疾走
 ようやく日本を離れ異国にやって来たなぁっていう気持ちがこみ上げてくる
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:20mm,速度:1/180秒 - F/7.1,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 小休止

 途中立寄った休憩所
 前を歩いているのは今回の旅の道連れのK氏(以降K)
 車中では乗るなりいきなり寝ていた強者。油断しすぎ
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:42mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:-0.3EV,感度:ISO 200


 シリアン・コーヒー

 休憩所で何も注文してないのに出てきた。どうもドライバーのおっちゃんのおごりらしい
 結構濃い目で、車酔いや眠気がばっちり覚めた
 前にイスタンブールで飲んだトルキッシュ・コーヒーに近い感じ
 コーヒーの粉ごと煮出してその上澄みを濾さずに注ぐとかで、ジャリっとした砂っぽさがある
 最初は舌触りに抵抗を感じるかも(すぐに慣れますが)
 イスラム圏ではこちらが主流っぽい
 
 おかわり貰っちゃいました!
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:70mm,速度:1/40秒 - F/5,露出補正:0EV,感度:ISO 200


 休憩所の店主と息子

 とてもゆったりとした時間の流れるところ
 海外に来るといつも思うのだが、時間の流れ方が急に緩やかになる気がする
 
 店の奥のみやげ物売り場のカウンターにはお姉ちゃんらしき姿も
 シリアに来て初の人物撮影でドキドキでしたが、快く応じてもらえました
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:22mm,速度:1/80秒 - F/4.5,露出補正:+0.3EV,感度:ISO 100


 荒野を行く

 休憩所側から外側を撮影
 360度見渡す限りこんな感じ
 ここまで何も無いと寂しいのを通り越してむしろ清清しく思えてくる
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:20mm,速度:1/350秒 - F/10,露出補正:-0.3EV,感度:ISO 200



+ 最初の受難

休憩所で英気を養い再びパルミラへ向けて移動を開始する
ダマスカスの空港から延べ3時間ほど走ってようやくパルミラが見えてきた
パルミラ(タドモール)は遺跡に隣接する街
視界の先に遺跡の列柱がぽつぽつと見え始めてくると否が応でもテンションが上がってくるもの
けどここではぐっと我慢して、まずやるべきことを片付けなくてはいけない

そのひとつが宿の確保
シリアでの宿泊はパルミラ,アレッポ,ダマスカスの3ヶ所を予定しているが、実は確定しているところは1つも無い
正確には『予約の意思は示したが、明確な返事を確認していない』というなんとも曖昧な状態でいる (※1)
「まあ宿の候補は決めているわけだし、最悪メールが見落とされていた場合はその場で申し込み直せばいいや」くらいで結構気楽に構えていました
とりあえず目的のホテルをドライバーのおっちゃんに伝え、場所も歩き方の地図でなんとなく掴んでもらえた様子。よし、いい感じ
歩き方に載っていたゼノビアホテルというところ。遺跡の近く(というか内側?)というナイスな立地条件
目的のホテルへ到着。庭も付いてていい感じ。

けど、何か変・・・

明確に何かがおかしいというわけでは無いんだけど、どことなく違和感を感じた
寂れているというのとは違う、何というか活力が無いというか・・・
ていうかゲートにチェーンが張られてるんですけど! 間違えて裏門に来た?

しばらく戸惑っていると向こうの方から人が歩いてくるのが見える。どうも掃除をしている作業員っぽい。とりあえず無人じゃなさそう
従業員がいたのでまあ問題ないでしょ、と思ってチェーンをまたいで敷地内へ入り、ロビーへ向かうことに
敷地に入って間もなく、さっきの作業員が何か言いながらこっちに近づいてきた。 何か起こりそうな予感が・・・
「お前たちはここに泊まることはできない」 いきなりキターーー
「いや(一応)予約したんだけど・・・」 「いや泊まれない」 微妙に話がかみ合わない
満室か何かか?と思いながらもロビーにすら入れないのも何か変だし、フロントならともかく掃除している従業員にこんなこと言われるのもよく考えるとおかしい

もしかして何かの嫌がらせか?とか変な疑いまで持ちそうになったときようやく解決
「このホテルは今、改装中で営業してない。だから泊まれない」 そうきましたか、これは予想してなかった・・・
結局初日から見事にコケてしまったわけで、これで宿無し
当然だが次案を用意しているわけもなく、これから決めなくてはいけなくなってしまった
とりあえずもう一回歩き方から選ぶことに

次の候補は同じページに載ってたホテル・ヴィラ・パルミラに決定
今度は運転手も知らなかったのか、街角の店員に聞き込みしながらの移動。それほど大きくない街なので、程なく発見
無事ロビーへ通され、フロントにも辿り着けた。 なぜか嬉しい
とりあえず部屋の有無を確認すると空室ありとのこと。おっけーおっけー
一安心したところで値段を尋ねると二人で60ドルとのこと。「まけてくれ」って言ったら50ドルになった


 ホテル室内

 飾り気がまるでないけど泊まる分には全く問題なし
 清潔で水周りもきちんとしていて特に不快な点はありませんでした
 
 #写真のホワイトバランス設定が多分変・・・
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/5秒 - F/3.5,露出補正:0EV,感度:ISO 100


宿は確保できたが、遺跡へ行く前にもうひとつ片付けたい案件がある
明日のアレッポまでの足の確保がまだできていない
なるべく手早く見つけて無駄な時間のロスを回避したいところだ
実はホテルに到着してもドライバーを返さずに少し待ってもらっていた
ホテルの部屋が決まったところですぐに部屋に行ってしまわず、ドライバーに明日以降の案内もやらないか交渉してみる
とりあえずこちらが予定していた翌日昼ごろからパルミラ→デリゾール(この時点ではカラート・ジャーバルではなくデリゾールへ行くつもりでいた)→アレッポと行き
アレッポで2泊した後でアレッポ→ダマスカス(この時点ではまだアレッポ〜ダマスカス間の観光は予定に無かった)の旅程を全て引き受ける気はないか尋ねた
おっちゃんはかなり考え込んだ後、「全部で300ドルだ」
さすがにこれは高いでしょ!と思い結構値切交渉をしてみたんだけど全く応じて貰えなかった
まあ時間が惜しいとはいえ、そんなに焦って決める必要もないかということで今回は見送ることにし、おっちゃんとはここまでにした
(結果から振り返ってみると、その後のダマスカスまでかかった費用と比べてみてそれほど法外な値段でも無かったのだが・・・)

移動手段は今夜か明日の午前に探すことにして、そろそろ目的の場所へ行くことに
荷物を部屋に押し込み、それでは待ちに待ったパルミラ遺跡へGO!


 ホテル外観

 入り口を改装中でした
 
 腕組んで見てる人の方が多いよ!
 撮影者:K
 Panasonic DMC-TZ3


 メインストリート

 パルミラ市街
 都市部と違って本当にのんびりとしている
 ホテルは後ろ側
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:22mm,速度:1/160秒 - F/6.3,露出補正:0EV,感度:ISO 100



+ 柱列の歓待

街のお店で飲料水を買いつつ遺跡を目指す
パルミラ博物館前など途中の道では土産の売り子に次々と声をかけられるが華麗に受け流しつつ先を急ぐ
どこの国でもそうだが、有名な遺跡の周りには大勢の売り子がスタンバイしている
シリアの中ではパルミラが一番客引きの勧誘が強烈
ここで耐性を付ければシリア国内どこへ行っても渡り合えると思う

そうこうしているうちにすでにパルミラ遺跡内に入っている。ホテルから歩いて10分もかからない
最初は何もない1本道をまっすぐ歩いていくことになる
見晴らしの良いところなので遠くにはすでに遺跡が見え始めている
遺跡が見えているのになかなか辿り着けないのはもどかしいことこの上ないが、そのぶん期待も高まってくる


 パルミラ遺跡入り口にて

 遠くに見えてきた!
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:60mm,速度:1/125秒 - F/9,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 パルミラ遺跡入り口にて2

 おおおおおおお
 次々と現れてくる見事な石柱に興奮を隠せなくなってくる
 
 巨大な石柱が規則正しく立ち並ぶさまは壮観である
 右端にあるのが有名なテトラパイロン(四面門)
 パルミラで最も見たかったもののひとつ
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:44mm,速度:1/200秒 - F/7.1,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 パルミラ遺跡入り口にて3

 右を振り向くと間近にあるバールシャミン神殿が視界に飛び込んでくる
 その遥か後方にはアラブ城がどっしりとこちらを見下ろすようにそびえている
 アラブ城は本日最後に訪れることになる
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:112mm,速度:1/180秒 - F/7.1,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 パルミラ遺跡入り口にて4

 テトラパイロンとバールシャミン神殿の中間の方角
 "墓の谷"を背景にした石柱の群列が続く
 写真では遠近感が伝わりにくいが、墓の谷は柱列よりかなり遠くにある
 巨大な柱のようにそびえ立つ塔墓が強烈な存在感を放っていた
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:70mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


周囲の風景を楽しみつつしばらく進むとアーチ状の門が見えてくる
地図を見た感じだと、どうやらここがメインゲートっぽい
歩き方にもわざわざ書かれている通り、ここらへんはラクダがたくさんいる
もちろん観光客の運搬が目当て
あちこちから「乗ってけ」としきりに声をかけてくるが今回はパス
興味が無かった訳ではないが、じっくり自分の足で進んでいきたかたので #相場は幾らくらいだったんだろ・・・
柱列の先には四面門が見えこちらを誘っているが、まずは反対方向にあるベル神殿を攻略することにした


 記念門

 アーチの曲線が素晴らしく美しい
 背景に同化してしまっているが、アーチの中にアラブ城が収まっている
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:40mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 大アーチ

 記念門の下から空を仰いで撮影
 アーチ内側にも細かなレリーフが掘り込んであった
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/200秒 - F/7.1,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 小アーチ

 大アーチと直交する小さなアーチ
 近くで見るとやはり風化の影響は少なからず見受けられることがわかる
 ただ、アーチ内側はかなり状態の良い綺麗なレリーフが見られる
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/160秒 - F/6.3,露出補正:0EV,感度:ISO 100




 駱駝

 遺跡内のあちこちで見かけることができる
 ちょっと間抜けっぽいが、よく見るととても愛嬌のある顔をしている
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:95mm,速度:1/180秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 ラクダに揺られて

 地元の子だろうか、こんなちっちゃい子も乗っている
 ラクダに乗る日常というのもちょっと良い感じ
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 ラクダのいる風景

 最奥に見えるのがテトラパイロン
 なんだかんだやっていて到達するまでに結構時間を要することに・・・
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:200mm,速度:1/160秒 - F/7.1,露出補正:0EV,感度:ISO 100



+ 神殿前の攻防

ベル神殿は入場可能時間が限られていたのでなるべく最初に訪れておくことにした
先程の記念門を右手に少し進むとベル神殿に到着する
パルミラ遺跡の中では最も規模の大きな遺跡で遠くからでも目に付く

入口へ向かい歩いていると、向こうからも人が近づいてくる
小脇に何か布切れを抱えている。明らかに土産売りだ・・・
こちらも神殿へ向かっているので道を逸らすわけにもいかない
そのまま直進するも、案の定捕まってしまった

「まあちょっと試しに着けてみろよ」みたいなことを言いつつ頭にターバンを巻いてくる
よくテレビでアラブの首長たちが頭に被っているやつ。 ターバンというよりはバンダナに近い生地
断ればいいんだけど、初日ということもあってかなんとなく受け答えしていたら、みるみる巻かれていった・・・うーん
100SPだ 」 さてどうしようか
時間も無いのであまりしつこく付きまとわれたくもない
リング(首長の頭に乗っかっている輪っか)込みで300SPのところ、150SPと言ったらOKしたので購入することにした
まあ、ひとつ買っておけば次からの売り子には"「もう持っている」作戦"が使えるだろう
赤と白の2種類の布地があったが、白色のほうを購入
あまり身に付かなかったけど、ターバンの巻き方もいろいろ教えてくれた
#カメラのネックストラップと相性が悪く、すぐ乱れてしまう・・・

そうこうしているうちにベル神殿に到着
入場料(150SP)を支払い神殿内部へ!


 ベル神殿入口

 ここでターバン購入・・・
 道中いろいろ役に立ってくれた(と思いたい)
 けどこのおかげで一気にアラビア気分全開になった
 
 道の続いている先がベル神殿の入口
 城壁に囲まれた二重構造で、神殿本体はこの城壁の内側にある
 入口で入場チケットを購入すると内部へ通される
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:24mm,速度:1/200秒 - F/7.1,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 ベル神殿中庭

 入口をくぐった先には、大きな中庭が広がっている
 中庭には大きな柱の残骸がごろごろと転がっていた
 写真に写っているのは外側を取り囲んでいる城壁
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:29mm,速度:1/200秒 - F/7.1,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 ベル神殿本殿

 
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:28mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 遺跡に佇む女の子

 ひとりじっと立っていた
 遺跡が子供の遊び場になっているというのはよくあることだけど、
 どことなく寂しそうな感じがしたのは気のせいか
 
 #実は上の写真にも小さく写っています
 
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:200mm,速度:1/200秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100



内部は結構広々としていて、本殿が小さく見えるが、実際は結構大きい
本殿の入口脇には巨大な石碑があり、行軍の様子が描かれたレリーフが見られる
見落としがちだけど、神殿の裏手には立派な石柱が立ち並んでいる
裏側まで周った人へのボーナスとといったところか


 行軍彫刻

 鎧を纏った人の列。注意深く見ると騎馬もいることに気付く
 どこかへ戦争に行くところだろうか
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:11.5mm,速度:1/200秒 - F/7.1,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 天の支柱

 ベル神殿裏にて天を仰いで撮影。
 真っ青な空に吸い込まれるように石柱が伸びていく
 梁が今にも落ちてくるのではという錯覚に襲われてしまう
 よくバランスを保って立ってるなぁ・・・
 
 こういうアングルでの撮影は広角レンズに限ります
 重いけど持ってきて良かったなぁと思えるひととき
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:12mm,速度:1/180秒 - F/7.1,露出補正:0EV,感度:ISO 100


+ インターミッション − 戦略的撤退 −

パルミラ遺跡へ来たところだが、ここで一時撤退。遺跡の外へと今来た道を戻る
ツアーの時間が近づいてきたからだ
実は先程水を購入するために立ち寄った店で、アラブ城行きツアー(10USD)の参加申込みをついでにおこなっていた
アラブ城の閉門時間が早く、のんびりしていると入城し損ねてしまうようだ。歩き方には『〜日没まで』と書いてある。 うーんアバウト
(どうも宿/旅行業が本業っぽいが)売店のおっちゃんにも 「いいな、3時半にちゃんと戻ってこいよ!」 とかなり念押しされた
結局15分ほど遅刻してしまったが。 #遺跡から入口まで近いようで結構歩くんだもん・・・

自分たちだけかと思っていたら、参加者はもう一人西欧系の女性がいた。ううむ、遅刻して申し訳なかった
店の手配した車に乗り込みいざ出発!

ツアー(といってもドライバーのみだが)はアラブ城へ行く前にいくつか近場の遺跡を巡ってくれるものだった
歩き方を見ると、「エラベール家の塔墓と三兄弟の地下墓室のツアーを組んでいるものがある」とのこと。多分このことだと思われる
まず、『エラベール家の塔墓』へ
パルミラ遺跡へ行く途中で見た"墓の谷"の塔墓と同種のもの
周囲にはベドウィンの土産売りが多数待ち構えており、ものすごい勢いでターバンやら絵葉書やらを売りつけてくる
写真を撮るだけでも(向こうから「俺を撮れ」と言ってくるのに)お金を要求してくるので要注意。かなりしつこい

塔墓はブロック上の岩が積み上げられて作られた方形の塔
入口は門で閉ざされており定刻が来ると門番が扉をあけ中に入ることができるようになる
皆入口でチケットを門番に渡している。え?俺持ってないよ。。。
自分たちの入場番が来ると、他に違わずチケットを要求される。「すでに払ってある」(ツアー代にチケットも込みだと言われていた)と主張するも受け入れられない。
ドライバーの所へ戻り事情を言うと、門番に大声で叫んでなにやら言っている。 ドライバー「今度は大丈夫だ」
恐る恐る入口へ行くと、今後は何事も無く通され無事入場できた


 塔墓

 地上から見ると結構小さく見えるが、登ってみると意外と高い
 塔の小窓から外が見渡せる
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 塔内1F

 お墓なだけあって、中は厳かな感じが漂っている
 石造り独特の冷気がいっそうひんやりと感じられた
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/13秒 - F/3.5,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 天井レリーフ

 彩色されたレリーフが残っている。青色が映える
 残念ながら人物の頭部はどれも破壊されている
 
 かなりの暗所だったが、フラッシュなしでなんとか持ちこたえられた
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/5秒 - F/3.5,露出補正:0EV,感度:ISO 100




 見下ろす地上

 塔の小窓より見下ろしてみると、思いのほか高いところにいることに気付く
 吹き抜ける風が心地よいが、結構怖い
 体を預けている手すりが外れ落ちないかドキドキでした
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100



再び車に乗り込み次の場所へ移動する。
この時点で時刻は大体PM4:30

次の行き先は『三兄弟の地下墓室』
周りには何もない荒野の地面に入口の穴だけがぽっかりと開いている
階段を下っていくと墓の入口に行き着く。 残念ながらこの中は撮影禁止とのこと
内部はそれほど広くはないが、鮮やかな壁画が天井一面に描かれていた



 荒涼平原

 見渡す限りの礫原にポツンと入口がある
 
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:20mm,速度:1/320秒 - F/9,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 入口

 地下墓室へと階段が続いている
 まるでシェルターのよう
 
 撮影者:K
 Panasonic DMC-TZ3


 ゲート

 シンプルな入口だなぁと思っていたら、ドア周囲の壁面に違和感が・・・
 注意深く枠壁を見てみると、なにやら小さな文字が壁一面に彫り込まれていた
 墓主の栄光を記したものか、それとも鎮魂のための祈祷文か
 
 
 
 
 これより先は撮影禁止 ・・・残念
 
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:20mm,速度:1/125秒 - F/5.6,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 奇文

 ゲート枠部分アップ
 見たこともない文字が呪文のようにビッシリと書き綴られている
 気付いた瞬間ゾクッときた
 
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:20mm,速度:1/125秒 - F/5.6,露出補正:0EV,感度:ISO 100



地下墓室の見学も終わり、いよいよアラブ城か!と思いきや、なんともう一箇所行き先が残っていた
再び車に乗り込みドライバー任せでガタゴトと揺られていく
あれ、何か見たことある風景のところに・・・ どうやらパルミラ遺跡へ戻ってきたみたいだ
「よーし、着いたぞー」 、、、って ここベル神殿じゃん!

どうやらベル神殿も今回のツアー巡回先に組み込まれていたようだ。うーん、契約時にもっと行き先よく聞いておけばよかった
ドライバーに 「 さっき入っちゃったから、別のところに行ってくるわ 」 と伝え、集合時間だけ確認して別行動をとることにする
うう、やはりベル神殿の入場料もツアー代に入っていたんだろうなぁ・・・

集合まで1時間ほどあったので、近場の遺跡からゆっくりと巡っていくことにした
記念門を越え、途中の遺跡を攻略しつつテトラパイロンを目指すこととする
まずは円形劇場へ!

シンプルな外見とは裏腹に、内部は非常に凝った造りとなっている
劇場はとても綺麗な状態で形を残しており、この中だけ別世界のように錯覚してしまう
舞台に立ち客席側を見渡せば、グルッと取り囲まれた客席の視線が全てこちらに向けられていることが実感できる
観客席の他には澄み渡った青空しか視界には入らず、自然と集中力が増していく気がする。 当時の演じ手もこんな気持ちになったのだろうか ・ ・ ・
また客席に腰掛ければ心地よい風が吹き抜けてゆき、歩きつかれた体を癒してくれる。 非常にゆったりとした時間が流れていく
心なしか劇場内を吹く風は埃っぽさがなく透き通っているように思えた



 円形劇場外周

 名のとおり円周状に石壁で囲まれている
 外からはとてもシンプルに見える
 
 #ぐはぁ、超逆光だぁぁ ・ ・ ・
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/320秒 - F/9,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 鉄格子の中の別世界

 劇場外側から内部を撮影
 中にはステージが見えているけど、ガッチリと鍵が掛けられていて入れない
 目の前に見えているのに手が届かないのは もどかしいことこの上ない
 
 
  ・
 
  ・
 
  ・
 
 
 裏側から簡単に入ることができました♪
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 蒼穹の舞台

 円形劇場ステージ
 古代の人々はこの劇場で何を舞ったのだろう
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:12mm,速度:1/125秒 - F/9,露出補正:-0.7EV,感度:ISO 100


 円形劇場

 観客席上段から広角で撮影
 劇場全体が一望できる うーん、広角はいい、、、
 
 背景にテトラパイロン、さらにその先にアラブ城と綺麗に続いている
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:13mm,速度:1/160秒 - F/7.1,露出補正:-0.7EV,感度:ISO 100


 客席に腰掛けて

 涼しくなってきた夕風にあたりながらのんびりするのも悪くない
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/500秒 - F/11,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 +   +   +   +   + 


 荒野に咲く花

 遺跡の傍らにひっそりと咲いていた
 そういえばシリアに来てから初めて花らしい花を見たような気がする
 
 アザミの一種?
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:20mm,速度:1/20秒 - F/5.6,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 荒野に咲く花2

 初のマクロ撮影。 あやうくマクロレンズ持ってきていることを忘れるところだった・・・
 
 マクロは使いどころがなかなか分からないです
 Nikon D200
 Nikon AF Micro-Nikkor 60mm F2.8D
 焦点距離:60mm,速度:1/80秒 - F/4.5,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 花弁のフレア

 しつこく撮影 ・ ・ ・ (^_^;
 マクロは出番が少なそうなので、撮れる所でいっぱい撮っておく
 Nikon D200
 Nikon AF Micro-Nikkor 60mm F2.8D
 焦点距離:60mm,速度:1/60秒 - F/4.5,露出補正:0EV,感度:ISO 100



+ 真打登場

古代劇場の雰囲気を十分楽しみ、次はいよいよテトラパイロンへ!
陽も傾き始め薄暗くなり始めた中、進む先には整然と直立する16本の石柱が悠然とそびえている

石柱が徐々に大きくなってくるにつれ、「今日の見物ももうすぐ終わりか〜」といった気持ちも強くなってくる
4本一組の柱が4組、正方形状に綺麗に配置されていて、大きさに圧倒されつつも見ていて落ち着きを感じられる
傾いた陽に照らされた石柱は薄暗がりの中鮮やかに浮かび上がり、日中(実際見たのは明日だけど・・・)とはまた別の印象を与えてくれる

柱の周囲には地元の人々や小さな子供、そしてバイクやラクダのタクシーなどさまざまな人々がたむろしている
旅行者だけでなく、地元の人の憩いの場にもなっているようだ
彼らも特に旅行者を待ち構えているわけでもなく、終わりつつある1日を自由気ままに過ごしている感じがする

時折、バイクに乗ったおっちゃんたちが 「ヘイ!乗ってくか!?」 と声を掛けてくる
断っても特にしつこく勧誘はしてこず 「がはは、そうか!じゃあな!」 といった感じで軽快な音を立てつつ颯爽と走り去っていく
もはや営業時間は終了しているのだろう。 とりあえず声を掛けてくれているといった感じが強い
乗る気は無いししつこく勧誘されると嫌なくせに、これくらい軽く声をかけてくれるのは何故か嬉しい

遺跡の石段に腰を降ろし、暮れゆく遺跡の名残を惜しみつつ周囲の喧騒をしばらく楽しんだ



 暮れゆく遺跡

 いい感じで陽が傾いてきました
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/500秒 - F/11,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 暮れゆく遺跡2

 
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:13mm,速度:1/350秒 - F/10,露出補正:0EV,感度:ISO 100




 黄昏の四面門

 影が長く伸びる薄暗がりの中、徐々に目的地が近づいてくる
 ようやくテトラパイロンにまで辿り着いた
 いろいろと寄り道したせいで結構時間がかかってしまったなぁ、、、
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:10mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:-0.7EV,感度:ISO 100


 四面門

 柱の下まで来て見上げてみると相当迫力がある
 それでも恐怖感はほとんど無い
 
 正方形配置のそれぞれがまた正方形配置という "入れ子構造" 的なところが
 安定感・安心感を与えてくれているのだろうか ・ ・ ・?
 #なんとなく宇宙観と同じっぽいし
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:10mm,速度:1/180秒 - F/7.1,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 山吹16柱

 陽に照らされ鮮やかな黄金色に染め上げられる
 
 小さくなってしまったが、柱の下では地元の人たちが取り留めのない会話を続けている
 その傍らではラクダも寝そべって英気を養っている。 完全にやる気無しモード
 
 今日の仕事はもう終わり!と言わんばかりのダラダラ感が良い感じ
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:11.5mm,速度:1/160秒 - F/6.3,露出補正:0EV,感度:ISO 100


ツアー待ち合わせの時間が迫ってきたところで集合場所へ移動する
#今度は遅刻してませんよ

テトラパイロンを後にし、記念門前まで引き返す
日中より人の数が増えた気がするが、観光客らしい人は少なく、圧倒的に地元の人の比率が高い
すれ違う人はほとんど地元の人ばかり。 イスラムのお国柄か特に男性が多い(あと子供)
そういえばシリアに来て依頼、いまだに他の日本人とは遭遇していない
おかげで異国情緒もばっちり♪ はるばる遠くにまで来た甲斐があったというものです

記念門前でドライバーと合流し、本日最後の見物場所であるアラブ城へ!


 夕方の記念門前

 ツアー集合場所への移動途中
 この時間から続々と地元の人たちが歩いてくる
 
 右手奥に見えているのはベル神殿
 
 
 #なんとなくマクロレンズで撮影した
 #マクロでも結構写せるものだ
 Nikon D200
 Nikon AF Micro-Nikkor 60mm F2.8D
 焦点距離:60mm,速度:1/125秒 - F/5.6,露出補正:0EV,感度:ISO 100


遥か彼方に見えたアラブ城も、自動車だと10分程度で到着する
大きさ的には城というよりは、砦といった感じでそれほど大きくはない
小高い丘の上に建てられていることもあり、風が勢いよく吹き抜けている
陽もすでに沈みつつあり、空気はいっそうひんやりと感じられる

橋を渡って堀を越えると、城の入口へと辿り着く
残念ながら本来の橋は崩れ落ちてしまっており、仮設の橋が架かけられている
在りし日のアラブ城には立派な橋が架かっていたのだろうかと想像が膨らむ

場内もあまり歩き周れるところは無く、屋上までほぼ一本道となっている
屋上には観光客だけでなく、ここにも地元の人が結構いる。 どうやらここも憩いの場の一つのようだ
アラブ城はこのあたり一帯で最も標高の高い場所に位置するため、見晴らしが非常に良い
先ほどまで訪れていたパルミラ遺跡やその周辺に点在する塔墓、タドモール市街などが一望できる


 頂の城を望む

 アラブ城へ向かう途中で撮影
 
 右上のほうにポツンとある白い点はお月様です
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:10mm,速度:1/60秒 - F/4,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 夕暮れの古城

 アラブ城外周より側面を撮影
 斜めに突き出した地層の上に建造されているのが分かる
 
 #ズルッと滑り落ちそう ・ ・ ・
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:10mm,速度:1/80秒 - F/4.5,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 入城

 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:12mm,速度:1/60秒 - F/4.5,露出補正:0EV,感度:ISO 100




 頂上

 お城のてっぺん
 無駄にデコボコしてるなぁ
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:10mm,速度:1/60秒 - F/4,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 頂上2

 ドラ○エとかに出てきそうな構造
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:12mm,速度:1/40秒 - F/4.5,露出補正:0EV,感度:ISO 100




 1日の終わりの過ごし方

 思い思いの場所でおしゃべりしたり、景色を眺めたりと皆楽しんでいる
 城壁から眺める景色は周囲一帯が見渡せる
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:10mm,速度:1/60秒 - F/4,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 広がるせかい

 パルミラ全景。 左奥に見えるのがタドモール市
 小さくなってしまったが、中央にパルミラ遺跡がある
 右端には塔墓が連立する墓の谷が写っている
 左手前にあるトラックでは月に1,2度競馬が開催されているらしい
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:11.5mm,速度:1/45秒 - F/4.2,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 広がるせかい2

 先ほどとは反対方向を撮影
 こちらは見渡す限り一面の荒野が広がるのみの少々物悲しい風景となっている
 どちらかというとこちらが一般的な光景で、パルミラのような市街はその中にぽつんと点在する特異な地点という表現のほうが正しい
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:10mm,速度:1/30秒 - F/4,露出補正:0EV,感度:ISO 100


+ はじまりのおわり

3,40分くらい経過したところで皆一斉に入場口方向へと移動を開始し始める
どうやら閉場時間となってしまったようだ
我々もぞろぞろと続く人の流れに乗って退場し、アラブ城を後にした

ツアーは最初のお店に戻ってきたところで終了、解散となった。 1000円ちょっとのツアーにしては充実してたなぁ、、、
アラブ城から戻ってくるとあたりはすっかり暗くなってしまっていた
さすがにこれからパルミラ遺跡に戻っても何も見れないだろうということで、本日はここまで
残りは明日の午前中に巡ることにする

そう、そういえば明日の午後からの移動手段がまだ決まっていない。 そろそろ探さないと・・・
そう思っているところにツアー店のおっちゃんが話しかけてきた。
「明日の予定はもう決まっているのか?」 典型的な流れだ
運がよければこのまま明日の足も確保できるかもしれない。 とりあえず話しに乗ってみることにする
「昼からアレッポへ行きたいのだが、まだ決まってない」「そうか、まあちょっとこっちに来い」
お店の上の階にある事務所へと連れて行かれた。

「デリゾールでユーフラテス川を見た後、アレッポへ行きたいんだけど・・・」とりあえずこちらの希望を言ってみた
「おいおい昼からだろ? それは無理だ。 全然時間が足りないよ!」 力いっぱい否定されてしまった
うーん、折角だしユーフラテスを見たいんだけどなぁ、けど朝から移動というのはちょっと勿体無いし・・・
とあれこれ考えているとおっちゃんの方から提案があった
「ユーフラテスを見るのならここで見ればいい」とデリゾールとアレッポの中間あたりを指す
ええと、歩き方にも載っていたな、、、 確かこのあたりにはカラート・ジャーバルとかいう古城があるんだっけ
タドモールから北上していきなりカラート・ジャーバルへと向かい、そこからアレッポへと行くルートを勧めてきた
ちょうどデリゾールをショートカットするような感じになる
「デリゾールよりこっちのほうが景色もきれいだし絶対良いぞ」 「それに途中にある遺跡にも寄れる」 と遺跡の写真の入ったパンフレットを見せてくれる
あ、こんなところにも遺跡があったんだ・・・ どうも歩き方には載っていないところみたいだ

午前中はパルミラをもう少しまわっていたいし、このルートが妥当かなぁ
ルートに関してはかなり納得しつつあったが、とりあえず判断を保留して店を出た
おっちゃんには「車の手配とかあるから、行くのなら今夜中にもう一度ここへ来てくれ」と言われた
ひとまず夜メシを食べながら考えよう・・・


 +   +   +   +   + 


食事を求めて夜のタドモールをうろうろと徘徊する
メインストリートを端まで歩いてみるが、レストラン自体があまり無い
ちょっと微妙そうな(それでもこのあたりでは群を抜いてマトモっぽい)店が一軒だけ見つかった

うーん、どうするよ?って店先で考えていたら案の定店の客引きに捕まる
「この店美味しい、大丈夫」みたいなことを言っているようだ
メニューも出てきた。 おお、、日本語で解説まで入っている
店を訪れた日本人旅行客が書いたのか、メニューに料理の日本語訳と簡単な説明が入っている

さらに店員は 「 これでダメ押しだ 」 と言わんばかりに切り札(?)を出してきた
「ちょっとこっちに来い、キッチンを見せてやる」 どうも厨房を見せてくれるようだ
頼んでもいないのに見せるということは相当自身があるんだろう、と思い興味津々でついていく
「見ろ、ここだ!」
 ・
 ・
 ・
え?
不覚にも一瞬フリーズしてしまった
日本の基準ではお世辞にも衛生的とは言いがたい光景が広がっていた
タイルやステンレスのような流しはなく基本は石造りで土っぽい
床もコンクリのうえ土足で歩き回っているため泥まみれ。 例えるなら学校のグランド脇にある流し場みたいな感じか?
食器は無造作に流しに突っ込まれていて、肉や野菜も無造作に転がっているようにしか見えない
とても人にメシを作って出す場所だとは思えないんですけど (まあ日本とは違うからなぁ・・・)

# 残念ながら写真無し!

それでも店員は自信満々で紹介を続けている
「見ろ、ここがオーブンだ」窯の中で調理中の料理も見せてくる。 むう、確かにいい香りはしている
ひとしきり解説を終えた店員の瞳は一遍の曇りも無く、その顔は確信に満ち溢れていた。 「この店を選ばないことがあるだろうか、いやない」心の声が聞こえてくるようだ
厨房の実態を見てしまっただけに実際はかなり微妙だったのだが、他に有力な候補があるわけでもなく消去法的にこの店に落ち着くことにした
実際、ここの地域基準で見ればこの店のクオリティが高いという可能性だってある #本当かなぁ・・・

食べないという選択肢も無いわけではないが、これからの長い旅程を考えると体力を削るのは得策ではない
それになんといっても早めに環境に慣れてしまったほうが後々楽になる
とりあえずコーラとバターライスと先ほど窯で焼いていたのと同じものっぽいポテトのチーズ焼きを注文した
いや、きちんと火が通っていそうなものとか、肉類を敬遠したとかそういうことは決して無、、、、
とりあえず出てきたものは完食。 ぶっちゃけ、味は悪くなかったです
値段もかなりリーズナブル(300SP)で文句は無い。 それだけに一言だけ言ってやりたかった 「 切り札は使わずしまっとけ 」

食事を終えレストランを後にし、ホテルへと引き返す
結局明日の足は先ほどの旅行会社には頼まず明日ホテルで車を手配することにしてしまった
ルートはデリゾールをやめ、話に出た タドモール → カラート・ジャーバル → アレッポ で行くことにする
これで今日やるべきことは全て終了した。疲れた〜
結構いろいろな事があった気がするけど、まだ1日目が終わっただけである
長い旅はまだ始まったばかり。 この先なにが待ち受けているのか、今はまだ知る由も無い
明日からの不安と期待を胸に眠りにつく ・ ・ ・


2日目に続く! >>





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- - - 補 足 - - -

(※1)
情報の少なさもあったが、ルートがなかなか確定しなかったりといろいろあって、今回の旅はいつにもまして準備が遅れた
Kとやり取りしていた当時のメッセンジャーのログを発掘して見てみると、出国1週間前でもまだ宿をどこにするか決めてない・・・
出国3〜4日前に友人の結婚式でちょうど顔を合わす機会があったので、その前日の深夜に別の友人宅で緊急会議を開いていたりする
とりあえずここで全場所でのホテルを一通り選定し、「えいやっ」とメールだけは投げたところで時間切れ。出国となった
ヨルダンのホテルからは速レスがきたり登録フォーム形式でつつがなく手配できた手ごたえがあったが、シリアはどこのホテルからも全く反応が無かった
ちなみにこの時点でKはまだシリアの観光ビザを入手できていなかったりもする (このころのメールやメッセのやりとりは今読み返してみるとなかなか笑える)