+ パルミラ後半戦

朝食を済ませ、再びパルミラ遺跡を目指す
今日の午後には次の目的地へと移動しなくてはならないので、午前中が残された観光時間となっている
朝食は宿泊したホテルのレストランで済ます。 料金は宿泊料に含まれていた
スタンダードなバイキング形式で、パンやスクランブルエッグ、ベーコンなどを食べる
ふと気付くと料理の方からあやしい煙が立ち昇っている
料理を温めているバーナーの火がテーブルクロスに燃え移りメラメラと炎上していた ・ ・ ・おいおい
ウェイターが気付いて何食わぬ顔で消していたが、危うく火事になるところだったのでは (- _ - ;


 +   +   +   +   + 


朝食を済ませて早速遺跡へ
午後までに残された時間は4時間強。遺跡の残りをのんびり見て周るにはちょうど良いくらい
先ずはパルミラ遺跡最西端のディオクレティアヌス城砦を目指す
せっかくなので歩道を外れ、バールシャミン神殿→教会→居住区跡→葬祭殿と遺跡中央を突っ切って行くことにした


 軌跡

 いろいろと歩き回ってややこしくなってきたので、これまでの道のりをちょっと整理
 ※車で移動したツアーの経路は除外
 
 
 ■1日目(前半)
 
 ■1日目(後半)
 
 ■2日目


 +   +   +   +   + 


 朝の神殿

 昨日遠目に見たバールシャミン神殿
 朝の澄んだ空気で一層引き締まって見える
 今度は間近まで接近していきます
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:60mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 門構

 バールシャミン神殿門の石柱
 柱の途中より突き出している梁状のものは石柱と一体の造りとなっている
 この梁にも何やら細かな文字がビッシリと刻まれていた
 昨日の地下墓室のアラビア系文字とは異なり、ギリシア文字っぽい
 
 真ん中の2本の柱の中央部には抉られたような窪みが向かい合ってある
 板状のものが横向きに渡されていたのだろうか
 
 写真では結構コンパクトに見えてしまうが、地上からこの梁までで大人2人分くらいの高さがある
 全体では大人7〜8人分くらい。近くに来ると結構圧倒されます
 
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 拝堂

 神殿の内部。 格子がかけられているので部屋中までは入れない
 この中だけ大樹が生い茂っている。 まるで砂漠の中のオアシスのような場所みたい
 とても神聖な感じがするところでした
 
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/100秒 - F/5,露出補正:0EV,感度:ISO 100




 柱列パノラマ1

 バールシャミン神殿側から記念門方向を撮影
 記念門後方にはベル神殿が見える
 
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:55mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 柱列パノラマ2

 さらに右方向へパン
 石柱が綺麗にずらららら〜っと並んでいる
 
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:55mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 柱列パノラマ3

 さらに振るとテトラパイロンに至る
 
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:55mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 柱冠

 柱頭の装飾
 パルミラ遺跡の石柱は全てコリント式
 
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/100秒 - F/5,露出補正:0EV,感度:ISO 100




 

 位置的に「教会跡」と呼ばれるている所だと思われる
 プレート等の解説は見当たらなかった
 
 #しかしこれで何故に教会・・・??
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/250秒 - F/9,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 瓦礫

 アラビックな彫刻が施された石材
 住宅跡周辺に無残に転がっている
 
 この山から修復可能なのだろうか・・・
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:65mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 老柱

 侵食が進んだ石柱
 何千年ものあいだ風雨にさらされ続ければ、やはりこれくらい劣化するものか
 しかしこの朽ちた柱は、その間に起こった全ての興亡を見届けてきているに違いない
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:31mm,速度:1/320秒 - F/9,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 葬祭殿

 こちらは修復の跡がかなり見られる
 ひとつひとつのブロックがかなり大きいので全体の大きさが小さく見えがちだけど、
 石柱の台座だけで大人1人分くらいの高さがあるんですよっ
 かなりでかい!
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:112mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 葡萄

 葬祭殿石壁のレリーフ
 ベル神殿でもあったが葡萄をモチーフとしたレリーフが多い
 この地方で盛んに栽培されていたのだろうか
 そういえばトルコでもそうだったが干し葡萄をよく売っている
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:95mm,速度:1/320秒 - F/9,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 柱梁

 地面に転がる石柱のパーツ。 柱の梁状の突起があるところ
 側面には古代文字が一面に彫り込まれていた
 面により彫り込まれている文字の種類が異なっているのが興味深い
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:32mm,速度:1/320秒 - F/9,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 古文字1

 上写真の側面部アップ
 長辺側面には昨日訪れた地下墓室と同じアラビア系(?)の文字が彫り込まれている
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:28mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 古文字2

 側面部アップその2
 短辺側面
 こちらはギリシア系と思われる文字が彫り込まれている
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:28mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100



+ 購買戦闘

ディオクレティアヌス城砦にようやく到着
バールシャミン神殿からゆるゆる歩いて1時間30分ほど。結構時間かかったな・・・
この頃になると、記念門の方では日帰り観光客を乗せたの観光バスが到着し始める
団体でこちらへぞろぞろと歩いてくるのが分かるが、ここまで到着するにはもう少し時間がかかるだろう
それまでは人も少なくのんびりと散策できそうだ。現地泊のアドバンテージも捨てたものではない

・・・とか思っていたら、砦跡を登った先に人の気配がする。
ベドウィンの売り子がお土産の品々をずらりと陳列して待ち構えていた。さすが現地人、お早いお着きで
こちらを見つけるや、早速近づいてくる。何か買わせる気満々だ・・・
しかしこちらも対策が無いわけではない
「もう持っている」と昨日ベル神殿前で購入した頭のバンダナを見せる
こう言われればさすがに売るのは諦めざるを得ないだろう
すると「その巻き方は間違っている。ベドウィン式はこうだ」といってバンダナに手をかけ巻き直しだす
意外と親切じゃん、と思っていたら最後に「お金」といって手を出してきた・・・
おいおい、さすがにやりすぎだろ!と「NO!」と言ってその場を振り切る
うーん、すでに売ったものまで商売のネタにするとは侮り難し

砦跡はそれほど大きく無いので、すぐに見終わってしまう
砦の裏手に周ると、歩き方の地図には載っていない洞穴を発見
何かあるかな?と少し期待するもすぐに行き止まり。残念
その後はダマスカス門の方へ向かう
このあたりまで来ると塔墓群が間近に迫っており、かなり迫力がある
瓦礫の上に腰をかけ、眼前に広がる塔墓群を眺めつつしばらく休憩とする


 砦跡

 ディオクレティアヌス城砦の敷地内
 残念ながら、立っている建造物は少ない
 岩跡からいろいろな区画に分けられている様子が伺える
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:13mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 ドーム跡

 砦の最深部。指令本部みたいなところ??
 パルミラではあまり見かけないドーム状の建造物
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:12mm,速度:1/200秒 - F/7.1,露出補正:0EV,感度:ISO 100



 荒野の植物

 砦跡付近に咲いていた
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:112mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 荒野の植物2

 数少ないマクロレンズの出番とばかりにレンズ交換して撮影
 マクロは使用頻度が絶対的に低く、なかなか慣れないです・・・
 ちょっとした揺らぎでも微妙にブレてしまう
 Nikon D200
 Nikon AF Micro-Nikkor 60mm F2.8D
 焦点距離:60mm,速度:1/320秒 - F/9,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 荒野の植物3

 トゲ坊主
 こういう植物はいかにもこの地域らしい感じがする
 
 広角で強引に撮影
 #やはり無理があるか・・??
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:10mm,速度:1/160秒 - F/6.3,露出補正:0EV,感度:ISO 100



 

 開けた視界に古塔だけが林立する様はなかなか壮観である
 
 眼前にすかーんと広がる非日常な光景に目を奪われつつ、
 しばし時間の経つのを忘れてしまうのも良いものです
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:10mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100



+ 撤収

時刻はちょうど11時。そろそろ次の移動を気にしなくてはならない時間になってきた
今日は次の街まで移動しなくてはならないので、午後にはパルミラを出なくてはならない
移動になるとまた何時間も車中に閉じ込められるので、その前に食事を済ませておく必要がある
というか、それ以前に午後の移動手段がまだ確保されていない・・・

ということで、のんびりと居座っていた搭墓群を発ち、ひとまずホテルへ帰還することに
搭墓群→テトラパイロン→記念門→ホテルとメインルートに沿って名残を惜しみつつパルミラ遺跡を後にする


 撤退1

 遠ざかる搭墓群
 もう見ることができないと思うと非常に寂しい
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:10mm,速度:1/200秒 - F/7.1,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 撤退2

 テトラパイロンの方へ引き返していく
 パルミラ遺跡との別れの時が徐々に近づいてくる
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:11mm,速度:1/200秒 - F/7.1,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 撤退3

 テトラパイロン前にて名残を惜しみつつ最後に記念撮影
 さらばパルミラ
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:11mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100



+ 新たな出会い 〜 旅立ち

ホテルのフロントで自分たちの目的地を告げ、そこまで運んでくれるタクシーを手配する
タクシーを取れそうかどうかだけは昨日の夜に一応確認してあったので、それほど心配することはなかった
とりあえずパルミラからカラート・ジャーバルに行き、最終的にはアレッポに着きたいと伝える
デリゾールへは昨日の旅行店で話した感じからすでに諦めていた

昼食から戻ってくるとすでに車は到着していた
「さあ早く行こう」と荷物を詰め込みだすが、肝心の値段をまだ聞いてなかったので慌てて確認する
「2人で150ドルだ」とのこと。うーん、もう少し安くなると思ったんだけど・・・
ちょっと悩んだが昨日の旅行店より30ドルほど安かったので、それほど法外な値段というわけでもないのだろう
ということで金額はOKして出発することにする
まあここで断ってもう一度車を探すというのはかなりしんどいので、余程のことが無い限りありえなかった訳だが

車に乗り込みホテルを後にしてまもなく、ドライバーのおっちゃんが何か言い出した
しかしおっちゃんの英語がかなり訛っていることに加えて我々の英語力がそれほどでもないことも相まって、何を言っているのかさっぱり理解できない
基本的にその状況下で起こりうることをある程度想像して内容を聞き取りにかかってしまっているので、まったく関係ないことや予想を超えたことを話されるとめっぽう弱い
「俺のファミリーが・・・」みたいなことを言っているように聞こえるが、内容は相変わらずサッパリのままである
適当に相槌を打って話を流せれば別に問題無いのだが、「○×△□、オーケー?」とどうも何かを提案してこちらに同意を求めているようだ。ううむ、なんと答えよう
YES or NO の2択だが、質問の仕方によってはどちらが無難な選択かが変わってしまうので質問が理解できない以上選びようが無い
仕方ないのでここはドライバーのおっちゃんの善意に賭けてOKと返答することに(うーん、いい加減・・・)
すると車はメインストリートを外れ街中の方へ入りだした

いったい何を始めたんだ?と呆気に取られているうちに、車はみるみる奥へと進んでいく
ついには路地裏の空き地のようなところへまで来てしまい、そこでようやく停車した
おいおい、これはちょっとおかしいんじゃないの?と思っていると、空き地に面した家から一人の強面の男性が出てきてこちらに近づいてくる
さすがにこれはヤバイのかっ?!と思っていると、その男性は車のドアに手をかけ助手席に乗り込んでしまった
ドライバー「これは俺の兄弟だ」 男性を乗せると車はまた動き出し、一般の道路に復帰した
どうやら先程の質問は行きがけに自分の兄弟を同乗させたかったことのようだ
最初は相乗りかと思ったが、どうもドライバー1人では心もとなかったのでナビ(というか道尋ね役)として乗せたっぽい
何はともあれ、何事も無く終わって良かった ...
結局二人ともとても親切で、行く先々で窓越しに道を聞きまくってくれたり (これはタクシーとしてはどうかという気もしなくはないですが…^_^;)
道中ジュースやスナックを差し出してくれたり、途中にある遺跡にも寄ってくれたりといろいろサービスしてくれました


 珍道中

 よく分からないうちに4人組になってました
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:16mm,速度:1/60秒 - F/5,露出補正:0EV,感度:ISO 100


奇妙な同伴者を加え、半日がかりの長いドライブがスタート
最初はパルミラからカラート・ジャーバルを目指してひたすら北上する
何も無い開けた直線道でごくまれに対向車とすれ違うだけなので、スピード出し放題いやっほう!
・・・と思いきや、道路の舗装がところどころ剥げていて、これらを慎重に避けていかなくてはいけないので思うように速度が上げられない
かなり気を使って運転しているのだが、それでも運転手の「NO!」という悲痛な叫びとともに強烈な突き上げを何度も喰らってしまうことになる

車に乗って3時間ほど経過してウトウトと半分寝かかっていると車が停車するのを感じる
ようやくカラート・ジャーバルに到着したか?と思ったが、どうやらそうでは無いようだ
「そこに遺跡があるから良かったら見て来い」とのこと
近くにある看板を見ると"RASAFA"とある。おそらく昨日の旅行店でも紹介された途中にある遺跡だろう
車に座りっぱなしだったし眠気覚ましにもちょうど良かったので、ぶらりと見物していった
それほど大きな遺跡でもないので、10〜15分もあれば十分見て回れる (入場料:75SP)


 ひといき入れて

 ラサファ遺跡前にある休憩所に停車
 反対側(背面)がすぐに遺跡です
 写真中にある黄色の車で今回移動してます
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:10mm,速度:1/180秒 - F/7.1,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 忘られし遺跡

 ラサファ遺跡外観
 石壁でぐるっと囲まれた遺跡です
 
 あまりメジャーな遺跡でもないので、特に修復されることも無く朽ちかけの状態である
 ありのままの状態でひっそりと残された遺跡というのもなかなか趣があって良いものです
 私たち以外の観光客もおらず独占状態でした
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:10mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 時間の痕

 遺跡の入口付近
 外側は長年の侵食で相当痛んでしまっている
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:10mm,速度:1/180秒 - F/7.1,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 めぐる城壁

 外壁の内面はかなり綺麗な状態で残っている
 遺跡内から見渡すと、壁でぐるりと四角に取り囲まれている様子がよく分かる
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:20mm,速度:1/180秒 - F/7.1,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 連なる壁

 アーチ状の城壁がずっと続いている
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:10mm,速度:1/200秒 - F/7.1,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 朽城

 遺跡中央には城のような大きな建造物もある
 どうも遺跡全体が大量の土砂で埋もれてしまっている感じがする
 実際にはもっと複雑に入組んだ城塞だったのではないか
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:10mm,速度:1/160秒 - F/6.3,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 強面ふたり

 アレッポまで運んでもらったシリア人兄弟
 「写真撮らせて」って言ったら二人でポーズを取ってくれた
 
 見た目怖そうでしたが、道中いろいろ親切にしてもらいました!
 けど初見で二人が近づいてきたら悪いけど逃げます
 
 ※ かなりトリミングしてます
 

 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:20mm,速度:1/250秒 - F/5.6,露出補正:0EV,感度:ISO 100 *



+ 疾走 〜 古城をめざして

次はユーフラテス川の畔にある古城カラート・ジャーバルを目指す
ラサファを出た時点で午後4時半をまわっており、陽も少しずつ傾きだしつつある
これまであまり気にしていなかったのだが、時間は大丈夫なのだろうか…
歩き方には開城時間などの記述は見当たらない。アラブ城と同じくらいだとすると7時くらいか?
ていうか、今どのあたりなんだろ? ・・・間に合うのか少し心配になってきた

30分くらい走り続けると大きな街に出た
ドライバーは「ラッカだ」と言ったように思えるのだが、ちょっと方向が違う気もする。 道間違えたりしてないよね・・・・?
街では窓越しに次々と人を捕まえ、「カラート・ジャーバルはどっちだ!?」と尋ねまくっている
多数決でも採るように(※1)、目に付く通行人やドライバーに片っ端から道を聞きながら車は街中を走り抜けていく
うーん、ますます心配になってきた

こちらの不安をよそに車は淡々と走り続けている
しばらく走ると街を抜け、視界が開け大きな水門のある橋に差し掛かった
ユーフラテス川をせき止めて発電用ダムとしていることを歩き方で読んでいたので、ようやくユーフラテス川まで辿り着いたということを悟った

ここまで来ればもうすぐかと思いきや、橋を渡ると再び内陸へと進み、またしばらく走り続ける必要があった
今度は畑の広がる田舎道を時間と競争するように西へ西へと駆け抜けていく
橋を越えて走ること30分、再びユーフラテスが姿を現し、ようやくカラート・ジャーバルに到着した
到着して判明したことだが、閉城時間は午後6時だった。現在の時刻は午後5時45分、実に閉城15分前  ・・・ せーふっ!


 はりーあっぷ!

 ラッカ郊外
 市街は賑やかでしたが、郊外はちょっと殺風景です
 カラート・ジャーバル目指してひた走れ!
 
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:16mm,速度:1/160秒 - F/6.3,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 大橋を駆け抜けて

 水門の制御装置が立ち並んだ巨大な橋に差し掛かる
 とうとうユーフラテス川にまでやって来たか!!
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:16mm,速度:1/250秒 - F/8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 垣間見る大河

 橋の隙間から見えたユーフラテス川
 ほんのチラッとだったのに、凄くテンションが上がってしまった
 教科書や授業で見聞きした歴史上の川が目の前に!
 
 じっくりと眺めていきたいところだけど、ぐっと堪えて目的地を急ぐ
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:16mm,速度:1/180秒 - F/7.1,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 田舎道

 ふたたび続く平坦な道
 確実に目的地には近づいている ・・・はずだ
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:10mm,速度:1/125秒 - F/5.6,露出補正:0EV,感度:ISO 100



 悠久の古城

 ようやく到着したカラート・ジャーバル
 太古より在るユーフラテスに浮かぶその姿は、時間の流れを忘れさせる神秘的な感じがした
 
 パルミラから車で走ること実に5時間。 滑り込みセーフ、間に合って良かった・・・
 実はこの写真も行きではなく帰り際に撮ったものだったりします
 行きにもドライバーに「車停めて写真撮ってくか?」って聞かれたけど、「いいから早く!」と先を急いだ
 
 
 壁紙ver.を用意してます!
 こちらからどうぞ (※壁紙ページへジャンプします)
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:12mm,速度:1/80秒 - F/4.5,露出補正:0EV,感度:ISO 100 *


城脇に滑り込むように停車し、降車するやそのまま城門の方へ急ぐ
門の中にチケット販売所があり人もまだいる。どうやらまだ閉まっていないみたいだ
入場チケットを購入しようとすると「6時までだが良いか?」みたいなことを聞かれる
時計を見ると午後5時45分を過ぎたところ。間一髪で間に合った
もちろんここまで来て躊躇うことなど無く、即答で了承してチケット購入 (150SP)
時間も惜しいので早速城内へGO!

カラート・ジャーバルは12世紀に建てられた要塞で、全身を覆うレンガがとても美しい
城門を抜け階段を上ったすぐ脇にテラスのようにせり出した場所があり、そこからユーフラテスを一望できる
正確には、ここは先刻通過してきた水門によりユーフラテス川をせき止めて作られた人造湖で、現在ではアサド湖と呼ばれる
ここのテラスからの眺めは本当に絶景で、この地域の雄大さを存分に思い知らせてくれる
テラスがまた都合の良いことに西向きで、沈み行く陽の光を受け一層幻想的に照らし出された湖を見ることができる
他の時刻の景色は知らないので比較はできないけど、間違いなく夕方はお勧めの訪問時間帯だと思う
時間が無いにもかかわらず、しばしここからの風景に見とれてしまっていた

テラスを後にし、さらに階段を上がると城の中腹に出ることができる。ここからの眺めもまた素晴らしい
さらに奥に進むともう一度上へと登ることができ、城の頂上部へと辿り着く
この辺りは劣化が著しく、少し慎重に歩を進める必要がある
頂上には30m位の塔が建っているが、他には何も無い吹きさらしの状態で、少し物悲しさを感じる
本当はもっとゆっくり見て周りたいところだが、時間も頃合いとなり今来た入口へと引き返す
入口では受付の青年が我々の戻りを待ってくれていた。時計を見ると6時を10分ほど超過してしまっていた
私達が退城するのを確認すると、大きな南京錠で城門をガッチリと閉じてしまった
到着が一歩遅ければ、この閉ざされた門を見て引き返すことになっていたのか・・・

城から出たところでドライバーのおっちゃん達と合流する
見るものも無事見れたし、それではアレッポへ向かうか!と思っていたら、おっちゃんに
「そこでチャイでも飲んでいかないか?」と湖の畔のお茶を誘われた。まるで「まあ、そう急ぐなよ」とでも言うかのよう
確かにせっかく来たのに駆け足で引き返してしまっては勿体無いし、もう少しの間ユーフラテスを眺められるのは願ったりだ
というわけで、湖畔の椅子に腰掛け熱いチャイをすすりながら、陽の沈み行く雄大な景色をしばしの間堪能した


 橙染の城壁

 カラート・ジャーバル外壁
 整然と敷き詰められたレンガが夕日に照らされて一層鮮やかに映る
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:19mm,速度:1/80秒 - F/5.6,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 仰ぎ見る古城

 岩肌が露出しているところも多い
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:11mm,速度:1/90秒 - F/5,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 天映す湖鏡

 テラスから湖面が一望できる
 ここからの眺めは素晴らしく、時間が経つのを忘れてしまう
 沈みゆく夕日が湖の美しさを一層際立たせた
 体が震えたのは湖面から吹き寄せる冷えた風のせいだけでは無い
 
 
 これも壁紙ver.を用意しました
 こちらからどうぞ (※壁紙ページへジャンプします)
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:12mm,速度:1/320秒 - F/9,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 暮れゆくせかい

 場所を変えてもう一枚
 陽が沈みきるまでいつまでも見ていたい風景です
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:14mm,速度:1/800秒 - F/5.6,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 瓦礫の階段

 古城の裏手にまわる
 ここを登ると城の頂上へ出ることができる
 足場が悪いので慎重に進んでいく
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:10mm,速度:1/80秒 - F/4.5,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 朽塔

 城の頂上には朽ちかけの塔がポツンと立っている
 湖から吹き付ける冷たい風のせいで、物悲しさが一層増しているように思える
 
 その昔、城には大小あわせて30以上の塔が建ち並んでいたという
 在りし日のジャーバル城が想い忍ばれる
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:18mm,速度:1/125秒 - F/5.3,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 +   +   +   +   + 


 ティータイム

 ドライバーのおっちゃん達としばしの休憩
 暮れ行くユーフラテスを眺めながらのチャイはとても贅沢な一杯でした
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:11mm,速度:1/60秒 - F/4.2,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 落陽

 夕日を受けつつ、トントントンと小気味良いエンジン音を響かせながらボートが湖面を横切っていく
 仕事の帰りだろうか、今日一日が終わろうとしているんだなぁ、という気持ちが込み上げてくる
 そろそろ僕らも次の街へ向かわなくては、、、
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:20mm,速度:1/320秒 - F/6.3,露出補正:0EV,感度:ISO 100



 黄昏のジャーバル城

 帰り際に名残を惜しみつつ最後の撮影
 駆け込みで訪れた場所だったけど、本当に来て良かった
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:17mm,速度:1/100秒 - F/5.3,露出補正:0EV,感度:ISO 100



+ 荒野夜行 〜 終着、そして

カラート・ジャーバルを後にして、今日の最終目的地であるアレッポへ向かう
すでに結構移動してきたのだが、地図を見るとまだ半分くらいように思われる。あと2〜3時間はかかりそうだ・・・
陽も地平線に差し掛かりつつあり、辺りが暗くなるスピードにもいよいよ加速がついてきた
前半の道とは異なりしっかりと舗装がなされていて、車も快調に速度を上げている
陽が落ちてからはあたりも真っ暗で辺りの景色を楽しむこともできず、再び睡魔に襲われそのままウトウトと眠ってしまった

気が付くといつの間にか車は街中にまで辿り着いており、渋滞の波にもまれていた
道路に溢れる自動車や辺りの喧騒からもかなり大きな街だということが分かる。ようやくアレッポに到着したようだ
結局カラート・ジャーバルから3時間以上かかったようで、時計はすでに夜10時近くを指している
例によって窓越しに道を尋ねながらホテルを目指してゆく。目指すはバロンホテル
歩き方によると100年近い歴史を持つ老舗の宿らしく、アラビアのロレンスやリンドバーグなど歴史上の有名人も泊まったことがあるらしい
道行く人や交通整理をしている警官などいろいろな人に聞き込みながら、目指すホテルに到着する。うー疲れたー


 夕暮れ刻の井戸端会議

 しばらくは行き来た道を引き返すことになる
 畑が夕日に照らされて鮮やかな朱色に染まる
 
 畑仕事を終えた農夫たちが道端でまったりと夕涼みをしている
 一体どんな話をしているのだろう
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:20mm,速度:1/100秒 - F/5.6,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 パステル叙空

 やわらかに淡く染まったシリアの夕空
 移動中の車内から撮影
 この時間帯の空はめまぐるしく色彩が移り変わり、見ていて飽きることが無いです
 地平線まで見渡す限りの夕空は特に壮観ですね!
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/45秒 - F/3.5,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 降臨の空

 夕日を受けて真っ赤に染まっていた雲が次の瞬間、今度は金色に光り輝いた
 場所が場所だけに、本当に何かが降りてきそうな神々しさがあった
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/500秒 - F/3.5,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 土俵際の粘り

 いよいよ日没が迫ってきた
 ファインダーを覗いている間にも、太陽はみるみる高度を下げていく
 丘陵の起伏にあわせて沈みそうになってはまた顔を出す姿がなかなか意地らしい
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:200mm,速度:1/500秒 - F/5.6,露出補正:0EV,感度:ISO 100 *


 西へ

 丘陵地帯を抜け辺りの視界が開けると、一度は完全に姿を隠した太陽が再び姿を現す
 そう簡単に沈ませるものかと言わんばかりに、こちらもスピードを上げて沈みゆく太陽を追走する
 Nikon D200
 SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM
 焦点距離:20mm,速度:1/125秒 - F/5.6,露出補正:0EV,感度:ISO 100



+ 悪夢再び

何だかんだでパルミラから総計8時間以上走り、へろへろになりながらもホテルまで辿り着いた
ホテルも無事(?)営業しており、早速フロントへと向かう
全体的な雰囲気もそうだけどフロントもかなり古風な造りで、レトロ感が漂っている
フロント奥には眼鏡をかけた白髪の老人が一人デスクに向かって座っていた
こちらに気付いてギョロっと上目遣いでこちらを見る。なんか怖そうなおじいちゃんだな・・・
(前回と同じく一応)「予約したものだけど・・・」
「何?名前は?」何というか、ぶっきらぼうというか無愛想な応対。見るからに"頑固爺"といった感じ
予約者リストか何かの紙の束をパラパラと見た後、静かにゆっくりと言った

「お前達の予約は入っていない」

・ ・ ・ なんですと!!
昨日(休業中)に続いて今日はこれかよ!と心の中でツッコミを入れつつも、今日の寝床が掛かっているので簡単には引き下がれない
「日本から予約のメールを出したはずだ。返事来なかったけど。」うーん、我ながら意味不明な反論だ
おかしな客が来たなーとか思ってるんだろうなーと思いつつ、誰が聞いてもこちらに分が悪いとしか思えない言い訳をしていると
「どこにメールを出した?」じいちゃんが質問してきた
メールしたとかいい加減なこと言ってるなよ、とか疑われてるんだろうなーと思いつつ
「ほら、ここ」と歩き方のバロンホテルが記載されているところを示す
それを見たじいちゃんは、再び静かにゆっくりと言った

「それは古いアドレスだ。今は使ってない」

・ ・ ・ なんですと!! (2度目)
おいおいアドレス変えたって何だよ!と思いつつも、昨日の今日だからか「そうか、そういう展開もアリなのか」と妙な納得もあった
メールをいい加減にしか出さなかったこちらも悪いのであまり強くは反論出来ないのだが、宿無しとなるわけにもいかないので交渉を続ける
「空いてる部屋とかは無いかな?」「無い」 早くも交渉終了
さすがに部屋が埋まってしまっていたらどうしようも無いか

あー、なんだよー、こんな時間から宿探しかよー、つか今から見つかるの?
などこれからの苦難を前にして途方に暮れていると、じいちゃんから思いがけない一言が
「方法が一つだけある」 さらに続けて
「普段は使用してない部屋が1つある。他に比べると古く少し痛んでいるが、そこでよければ宿泊できる」
思わぬ展開、さてどうしたものか
これから見知らぬ街中を荷物引きずって宿を探し回るのも面倒だったので、これは乗らない手は無い
「部屋を見たいのだが」とりあえず部屋を見せてもらって決めることにする
見たところ少し古っぽいものの、十分寝泊りできるレベル(というか建物自体の古さといい勝負)
下見から戻ってくるとフロントからおじいちゃんが聞いてきた「で、どうする?」
もう泊まることは決めているのだけど、ついでに2つお願いしてみた
「明日他の部屋が空いたら変わることはできる?あと、今日の部屋は安くなる?」
結果は2つともOK。今日の部屋は10ドル安い35ドルで宿泊可能となった
「明日は"アガサ・クリスティ"ルームだ」とのこと。なんとあのアガサ・クリスティが泊まった部屋らしい

別れ際におじいちゃんから「どこから来た?中国か?」と聞かれる
「いや、日本の東京だ」と答えると「そうか、、、日本は好きだ」と相変わらず無愛想だが思わぬ回答が返ってきた
些細なやりとりだったが、気難しそうで近寄り難かったおじいちゃんとの距離が一気に縮まった気がした
いろいろハプニングはあったが、何はともあれ今日・明日の宿を無事確保。 やー、良かった良かった


 バロンホテル

 ようやく到着
 夜もすっかり更けてしまった
 新たな街は緊張します
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:24mm,速度:1/1.3秒 - F/3.8,露出補正:0EV,感度:ISO 100


 突貫寝室

 急造で整えてもらった1泊目の部屋
 このくらいの草臥れ具合は全然問題無し
 #ぶっちゃけ2泊目とあまり変わらなかった気がします
 
 寝床が決まってようやく気が抜けたのか、どっと疲れが込み上げてくる
 撮影者:K
 Panasonic DMC-TZ3



+ 夜を駆ける好奇心

シリアに来て始めての大都市を少しでも味わってみたいという興味にかられ、夜の街へ繰り出してみる
治安がどうとか実際のところ良く分かっていなかったので、ちょっと見てヤバそうだったらすぐ引き返そうと少し逃げ腰ではあった
ただ事前にネットや歩き方で調べた感じだと治安は極めて良好となっていたので警戒心は低め

夜10時を回っていたが車や人通りもまだまだ絶える気配が無く活気に溢れている
周囲を歩く人にも特に不振なところは感じられない。至って平穏
異国の人間が首からカメラぶら下げてウロウロしてればもっと注目されるかと思ったが非常に落ち着いたものだった
逆にこっちが気を使ってしまい、あまりパシャパシャとカメラで撮影するのは気が引けてしまった #一応イスラムの国だし・・・
(ただこれまでもだしこの先もだが、とりあえず事前に了承を得てはいるが、撮影しようとして断られたり嫌な顔をされたりといったことは一度も無かった)

しばらく道なりにふらふらと歩いていくと、車の通行の激しい交差点に出くわした
道からは引っ切り無しに車が湧き出してきていて途切れる気配が無い。そしてもちろん信号も無い
うーんどうやって先へ進もうか?と立ち往生していると後ろから声をかけられた。振り返ると一人の初老のおっちゃんがこちらに近づいてきている
基本的に向こうから話しかけてくる場合は何かあるのでは?と疑ってかかることにしているが、見た感じ特に怪しそうな感じはしない。少し警戒しつつ話を聞く
「向こう側へ行きたいのか?じゃあ一緒に行こう」と言うと「こうやって渡ればいいんじゃよ」と手本を見せてくれるように車の流れを遮ってひょいひょいと一緒に渡ってくれた

「君達はどこから来たんだ?」おっちゃんが尋ねる。おっと、やはり何か別の話題へ持っていくつもりか?去年のイスタンブールでの洗礼の記憶が蘇ってくる
「日本の東京だ」警戒を強めながら答える。さあ次は「ワタシも日本へ行ったことがありマス」か?「ちょうどそこで店を経営してて、良い絨毯を売ってマス」か?
「そうか、じゃあワシはこっちだから・・・」おっちゃんはホッホッホと微笑みながら手を振るとそのまま身を翻して横道へと消えていってしまった ・・・あれ、絨毯は?
さあバッチこーい、と気合入れて待ち構えていたのに見事に肩透かしをくってしまった。ていうか、さっきのホテルのじいちゃんといい、何か凄く良い人なんですけど!
なんか無駄な警戒しているんじゃないかという気がしてきた・・・


 時計塔

 おっちゃんと別れ、しばらく道を進むと大きな時計塔の建つ交差点へ辿り着いた
 どうやらここら辺が街の中心部らしい
 
 時刻は午後10時20分。そろそろ帰って寝るか・・・
 Nikon D200
 Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
 焦点距離:18mm,速度:1/3秒 - F/3.5,露出補正:0EV,感度:ISO 100


宿に戻って軽くシャワーを浴び、まだ冷めやらぬ興奮を落ち着かせてベッドに入る
いよいよ明日はシリアで始めての本格的な市街散策。何が待っているのだろうか
昨日と同じく、不安と期待を胸に眠りに付く・・・


3日目に続く! >>




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(※1)
聞いた人は皆何かしら方向と道順を教えてくれるのだが、どうも統一感が無い
しかも皆自信満々に